2026年9月3日に、OpenAIが新しいモデル「GPT-6 Astra」を公開しました。公開から数日ですが、解説記事はもう何本も出ています。ただ、そのほとんどが性能の説明で止まっています。

この記事は違う書き方をします。弊社が実際の提案案件で使った記録です。動画3本の提案をするにあたって、その絵コンテをAstraに作らせました。

先に結論です。綺麗な絵コンテが出てきて、こちらで修正して、そのまま提出できました。これまでは1枚ずつ手作業でゼロから作っていた工程です。

この記事では、何を渡したか、何が出てきたか、どこを直したか、そして使えないプランと料金まで書きます。スペックの説明ではなく、業務で使うとどうなるかの話です。

GPT-6 Astraとは何か。3行で

技術の中身は知らなくて構いませんが、なぜ絵コンテが作れるようになったのかだけは押さえておくと判断しやすくなります。

項目内容業務では何が変わるか
公開日2026年9月3日まだ数日。情報が少ない
一度に読める量およそ105万トークン資料を何本もまとめて渡せる。分割しなくていい
画面と立体の理解画面のUI認識と3D形状理解のスコアが大きく向上ここが絵コンテに効いたと考えられる
パソコンの操作BlenderやUnreal Engine 5といった専門ソフトを操作できるとされる映像・設計の現場では大きい。中小企業の一般業務では、まだ先の話
使えるプランPlus・Pro・Business・Enterprise無料プランとGoでは使えません

2行目と3行目が、今回の実感につながっています。資料をまとめて渡せて、絵の構図を理解できる。この2つが揃ったので、絵コンテという形で出てくるようになりました。

なお、OpenAI自身がサイバー攻撃に関する能力について注意を出しています。一般に提供されている版では、その領域の指示は拒否されるようになっています。この点は公開情報として書いておきます。

実際にやったこと。動画3本の絵コンテ

Astraで絵コンテを作った流れ。複数の資料を渡す、絵コンテが出てくる、修正して提出する

01 渡したもの

提案先からいただいていた資料を、複数まとめてそのまま渡しました。整理し直したり、要点を抜き出したりはしていません。

ここが以前との一番の違いです。これまでは、こちらで読んで、要点をまとめて、それから作業に入っていました。105万トークンという読める量があるので、資料を分割せずに丸ごと渡せます。

02 出てきたもの

そのまま人に見せられる絵コンテが出てきました。カット割りがあり、各カットに絵と説明が入った形です。

正直に書くと、ここは想定を超えていました。これまでChatGPTを使うときは、情報を入れて文章を整えてもらう程度でした。絵の部分は自分で作るものだと思っていたからです。

03 直したところ

そのまま出したわけではありません。こちらで修正を入れてから提出しています。

ここは他のAIの使い方と同じで、出てきたものを人が見て直す工程は消えません。ただし、直す作業と、ゼロから作る作業では、かかる時間がまったく違います。

前と後で、何が変わったか

変化を並べます。ここが一番伝えたい部分です。

Astra導入前と後の違い。手作業でゼロから作る作業が、たたき台を直す作業に変わった
これまでAstraを使った今回
資料の扱いこちらで読んで、要点をまとめてから着手複数の資料をそのまま渡す
AIの役割情報を入れて、文章を整えてもらう程度絵コンテの形まで出してくる
絵の部分1つ1つ手作業でゼロから作成たたき台が出てくる
人がやることほぼ全部修正
提出まで作る時間が読めない修正して提出できた

整理すると、「ゼロから作る」が「直す」に変わりました。この2つは性質がまったく違います。

ゼロから作る作業は、手が止まります。何をどう描くかを決めるところから始まるからです。たたき台があると、良し悪しの判断から入れます。判断は、作るより速い。

なお削減時間は測っていません。初めての案件で、比較できる同条件の実績がないためです。数字を出せるようになったら、この記事に追記します。効果の測り方の記事に書いたとおり、本来は導入前に測っておくべきものでした。

中小企業の業務では、何に使えそうか

絵コンテは業種が限られるので、応用できる範囲を書きます。「複数の資料から、形のあるものを作る」業務が当てはまります。

業務使えそうか理由
提案資料の構成案・ラフ使える今回と同じ形。資料を渡してたたき台を出す
動画・広告の企画使える絵コンテがそのまま出る
チラシ・POPのラフ案使える構図の判断ができるため
マニュアルの画面説明使える画面のUI認識が上がっている
そのまま納品する完成物使えない修正の工程が必ず要る
正確さが求められる図面使えないたたき台まで。検証の仕組みが別途必要

線引きは「たたき台か、完成物か」です。たたき台として使う分には強い。そのまま出せるものが出てくると期待すると、外します。

これは弊社が他の記事でも書いている考え方と同じです。作る・調べる・並べるはAI、確定するのは人。AIエージェントの記事で詳しく書いています。

使う前に知っておくこと

無料プランでは使えません

ここは最初に確認してください。Astraが使えるのはPlus・Pro・Business・Enterpriseです。無料プランとGoプランでは提供されていません(2026年9月時点)。

プランAstraが使えるか費用の考え方
Free(無料)使えない—
Go使えない—
Plus使えるいまの月額のまま。Astra用の追加料金は案内されていない
Pro使える同上。使える量の枠が大きい
Business・Enterprise使える同上

今回、弊社は上位のプランで使いました。理由は、この手の作業は試行錯誤の回数が増えるので、使える量に余裕がある方が止まらないためです。

ただしまずはPlusで試すことをお勧めします。月額が上がるのは、枠が足りないと分かってからで十分です。AI予算の考え方はこちらの記事にまとめています。

枠を超えると追加の費用がかかる

プランに含まれる枠の中で使う形です。枠を超えた分は、追加のクレジットを買う必要があります。使い放題ではありません。

社内に配るときは、ここを先に伝えておいてください。知らずに使うと、月の途中で止まるか、想定外の請求になります。

情報の扱いは、これまでと同じ注意が要る

今回は提案先からいただいた資料を渡しています。お客様の情報を扱う場合、社内のルールを先に決めてください。何を入れてよくて、何を入れてはいけないのか。

モデルが新しくなっても、この点は変わりません。社内ルールの決め方はこちらの記事に書いています。

まとめ。ゼロから作る作業が、直す作業になった

GPT-6 Astraで、実際の提案案件の絵コンテを作りました。綺麗なものが出てきて、修正して、そのまま提出できました。

変わったのは2点です。複数の資料をまとめてそのまま渡せるようになったこと。そしてこれまで情報整理までしか任せていなかったAIが、絵コンテの形まで出すようになったことです。

ただし修正の工程は消えません。たたき台として使う分には強く、そのまま納品できるものが出ると期待すると外します。この線引きは、他のAIの使い方と変わりません。

使えるのはPlus以上で、無料プランとGoでは使えません。まずはPlusで試して、枠が足りないと分かってから上げてください。

最後に正直に書きます。削減時間は測っていません。初めての案件で、比較できる同条件の実績がないためです。数字が出せるようになったら、この記事に追記します。

よくある質問

GPT-6 Astraとは何ですか
OpenAIが2026年9月3日に公開した新しいモデルです。特徴は3つあり、1つ目は一度に読める量がおよそ105万トークンと大きいこと、2つ目は画面のUI認識や3D形状の理解に関するスコアが大きく向上していること、3つ目はBlenderやUnreal Engine 5といった専門ソフトを操作できるとされていることです。弊社が絵コンテを作れた背景には、資料をまとめて渡せることと、絵の構図を理解できることの2つが揃った点があると考えています。
無料プランでも使えますか
使えません。2026年9月時点で、GPT-6 AstraはPlus・Pro・Business・Enterpriseの各プランで提供されており、FreeプランとGoプランでは提供されていません。なおAstraが追加されたことによる月額の値上げは案内されておらず、いまのプランの月額のまま、既存の利用枠の中で使う形です。ただし枠を超えた分については追加のクレジット購入が必要になるため、使い放題ではありません。
絵コンテはそのまま提出できましたか
そのままではありません。出てきたものにこちらで修正を入れてから提出しています。ただし、直す作業とゼロから作る作業では、かかる時間がまったく違います。これまでは1つ1つ手作業でゼロから作っており、ChatGPTを使う場合も情報を入れて文章を整えてもらう程度でした。今回はたたき台が出てきたため、良し悪しの判断から入れました。判断は、作るより速く進みます。
どのくらい時間が短縮できましたか
測っていません。初めての案件で、比較できる同条件の実績がないためです。正確な数字を出せるようになったら、この記事に追記します。本来は導入前に作業時間を測っておくべきもので、弊社がお客様にお伝えしている手順もそうなっています。感覚としては、ゼロから作る作業がたたき台を直す作業に変わったという性質の違いが一番大きく、時間の削減率だけでは表しにくい変化でした。
中小企業の業務では何に使えますか
複数の資料から形のあるものを作る業務が当てはまります。提案資料の構成案やラフ、動画や広告の企画、チラシやPOPのラフ案、マニュアルの画面説明などです。一方でそのまま納品する完成物や、正確さが求められる図面には使えません。線引きは「たたき台か、完成物か」で、たたき台として使う分には強い一方、そのまま出せるものが出てくると期待すると外します。
お客様の資料を入れても大丈夫ですか
社内のルールを先に決めてください。何を入れてよく、何を入れてはいけないのかを明文化してから使うことをお勧めします。モデルが新しくなってもこの点は変わりません。弊社が今回渡したのは提案先からいただいていた資料ですが、こうした情報の扱いは会社ごとに方針が異なります。ルールの決め方は社内ルールに関する記事にまとめています。
PlusとProのどちらを契約すべきですか
まずPlusで試すことをお勧めします。月額を上げるのは、枠が足りないと分かってからで十分です。弊社が今回上位のプランを使ったのは、この手の作業は試行錯誤の回数が増えるため、使える量に余裕がある方が途中で止まらないという理由からでした。ただし最初から上位プランを契約する必要はありません。実際に使ってみて枠が足りるかを確かめてから判断してください。
安全面で注意することはありますか
OpenAI自身が、サイバー攻撃に関する能力について注意を出しています。一般に提供されている版では、その領域の指示は拒否されるようになっています。通常の業務利用で問題になる話ではありませんが、公開情報として知っておいてください。業務で使ううえで実務的に注意すべきなのは、むしろ入力する情報の扱いと、出てきたものを必ず人が確認する工程を残すことの2点です。

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